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2009/05/08

宮本智之 運動と洞穴展

Img_2224自由が丘にある家具店に併設されたT&S Galleryで宮本智之の個展が開催中だ。物との距離感や、中心性のなさ、静かに反復しながら連なっていく立体作品の求心力が面白くて二度も見に行った。

広いスペースに、バラバラと物が配置され構成されている。巨大な木材を固定する養生テープ、ペットボトルに入れられた紙片、砕けたプラスチックカゴや絨毯、ビニール袋などの部分で構成されているのだけれど、ひとつひとつを思い出そうとしても記憶が横滑りして曖昧にしか思い出せない。身の回りにあるものだけを用いて作品を作っているのではなく、それぞれに物語があるわけでもなさそうだ。

Img_2223薄っぺらな養生テープが巨大な塊と化していることや、ビニール袋の上に顔が描かれていることにニヤニヤ笑ってしまっていたのだけれど、それはユーモアのために存在しているのではなく、反復されるために存在しているのかもしれない。ペットボトルは他の場所でも見たような、ビニール袋の上の顔も、違う素材で反復されていたような、養生テープはぐしゃっと潰れた立体にも貼ってあったような。

Img_2220唯一色とりどりの粉々になった樹脂の破片は、この展覧会に中心がなく、全ての重心が全ての方向に駆け巡っていることを象徴している。会場はどのくらいの大きさだったのだろうか?作品と作品の隙間や、それぞれの関係性はどのようなものだったのだろう?展示空間に身を置くと、確かに場所全体が伸縮するような感覚があった。中心がなく、彫刻のようなものが静かに連なって空間を作っていて、どのように物との距離をとるのか試されているような気分になる。

ギャラリーを出るときに、樹脂の破片がもう一度樹脂の塊として現れることが面白い。1986年生まれの若い作家。現在、武蔵野美術大学院の彫刻コース在籍中とのこと。2階や店内にも作品が点在しています。


Img_2226

宮本智之—運動と洞穴展
T&S GALLERY
2009年4月18日(土)〜5月10日(日)
水曜定休 11:00〜19:00 入場無料 TEL 03-5731-7023
〒152-0023 東京都目黒区八雲3-23-20 TIME & STYLE HOME

words:水田紗弥子

2009-05-08 at 10:01 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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