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2006/03/03

吉澤美香展

「想像の膨らみ」

234_02_1「わ-18」220.5×218.5cm(左)「わ-20」158×218.5cm(右)

 久しぶりに吉澤美香さんの新作を見た。通りに面したガラス張りのギャラリーは外からでも眺められるため、まずガラス越しに覗いたら、わぁ…腕を引っ張られるような吸引力を感じた。

 ピンク、赤、黄色、水色。子どもがお絵描きの時に欠かせない色彩。出会った頃は白い画面に赤や黒で巨大なふっくらとした抽象的な物体を描いていて、ポップさに惹かれたが、今回の作品はよりカラフルに、物体の個数も増えて、背景にも色や形が表れるようになっていた。同展のパンフレットに、子供雑誌の情報まみれの表紙の雑多で同列のレイアウトに親近感を感じたというコメントが載っていたが、それとかぶるような印象も受ける。リボンのような風船のようなUFOのような…頭の中で膨らむ夢のあるモチーフ。受け手のココロをHAPPYにさせる真の意味で〈ポップな〉絵画。何度も擦って描かれた動きのあるストロークを視線でたどると、絵の裏側まで行けたような気分になる。

●吉澤美香展
ギャラリーGAN
2006年2月10日(金)~3月12日(日)
月休
11:00~19:00
入場無料
03-5468-6311

words:斉藤博美

2006-03-03 at 08:42 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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コメント

91年8月号の「太陽」の「現代美術のアトラス」という特集号(舟越桂が表紙)でも、若手として大きく紹介されているんだけど(林雅之さんの写真で、キャンバスの前に彼女が横向きに寝そべっている。ジーンズだけどグラビアポーズ!)、なにかブレずにいつも新鮮ですよね。作品はブレ加減とか動きとか、かわし方がいいんですけど。あんまり表立って紹介されてないと思うんだけど、実はひたひたと着実。

投稿情報: 白 | 2006/03/06 15:38:31