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2005/02/24
椹木野衣著『戦争と万博』刊行記念「殺す・な」ライブ
新刊本とイベントのお知らせです。
椹木野衣著『戦争と万博』の刊行を記念して、イラク戦争への抗議に端を発し、筆者も発起人の一人である「殺す・な」メンバーによるライブイベントを開催することになりました。
2005年2月27日(日)15:00〜17:00(開場:14:30)
青山ブックセンター本店カルチャーサロン
『戦争と万博』は、美術出版社より発売中。本体2800円+税
当日は会場を、かつてEXPO'70においてインターメディア芸術の実験場となった「鉄鋼館」と「お祭り広場」に見立て、参加者それぞれが仮想のパビリオン形式で出展し、音と光とトークによる一日限りの展示&ライブ・パフォーマンスを行います。継続するイラク内戦と愛知万博の開幕を前に、歴史に残るイベントにしたいと一同奮起しておりますので、ぜひ足をお運びいただき、時代の目撃者になっていただければ光栄です。
美術出版社 書籍編集部
楠見清
**************
椹木野衣『戦争と万博』(美術出版社)刊行記念イベント
殺す・な博
戦争は続き、万博は繰り返される……
●出演=
椹木野衣「戦争と万博の塔」
伊東篤宏「光と闇(病み)館」
宇治野宗輝「まわる電磁館」
小田マサノリ「イルコモンズ生活館」
カスガアキラ「超気配主義館」
工藤キキ「万博鍋館」
田中偉一郎[安全爆弾]
点[グラフィック参加]
山川冬樹「人体のふしぎ館」
山本ゆうこ「山本・現代・映像館」
ヲノサトル「魅惑のムード音楽館」
●日時2005年2月27日(日)15:00〜17:00(開場:14:30)
● 会場 青山ブックセンター本店カルチャーサロン
〒150—0001 渋谷区神宮前5—53—67—B2
●定員:100名様
●入場料:1,000円(税込) 電話予約の上、当日精算
● ご予約・お問い合わせ電話 03—5485—5511
●「殺す・な博」とは………主催者からのメッセージ
1970年代前夜、泥沼化するベトナム戦争を横目に、日本初の万国博覧会=EXPO'70を控え、芸術家や文化人が青山を舞台に仕掛けた一連の奇怪なイベントがあった。そしていま、『戦争と万博』刊行をきっかけに、著者も発起人のひとりである反・戦ユニット「殺す・な」のメンバー+αが、かつての万博に比べ圧倒的に実験芸術の度合いが後退した愛知博に代わって、21世紀の新たな(最後の?)戦争と万博について、「ネオ鉄鋼広場」、「お祭り広場2」に分かれた特設会場で繰り広げる、音あり光ありトークあり映像ありハプニングありの不定形万博鎮魂イベント‐‐規模は小さいが衝撃度は愛知万博をはるかに凌駕??(椹木野衣)
●出展者・出展パビリオン名
<お祭り広場2>
カスガアキラ/「超気配主義館」 かすが・あきら…サウンドアーティスト、DJ。音響人類学者。90年代よりバリ島やネパールでのフィールドワークを実践。アーティストとして「ネクスト:メディア・アートの新世代」(2004年ICC)にも参加。近年は超気配主義を実践。当日はこの考えにもとづき音響を中心としたパフォーマンスを披露。
小田マサノリ/「イルコモンズ生活館」 おだ・まさのり…現代美術家、民族誌家。「太陽の裏側 太郎のはらわた—日本・現代・呪術・甦来—」(2001年ナディッフ)開催、「EXPOSE2002 夢の彼方に」(2002—2003年KPOキリンプラザ大阪/横浜赤レンガ倉庫)参加。自身のパビりオンでは講演 さよなら万博/実演?実験厨房:四分三十三秒クッキング/実演一銭五厘の針仕事を披露。
椹木野衣/「戦争と万博の塔」 さわらぎのい…美術評論家。多摩美術大学助教授。著書に『シミュレーショニズム』『爆心地の芸術』『黒い太陽と赤いカニ—岡本太郎の日本—』など。「日本ゼロ年」(1999—2000年水戸芸術館)、「EXPOSE2002 夢の彼方に」(2002—2003年KPOキリンプラザ大阪/横浜赤レンガ倉庫)など展覧会キュレーションも手掛ける。当日は「ネオお祭り広場2」のシンボルとして、自身のベース演奏とともにトークを披露。
山本ゆうこ/「山本・現代・映像館」 やまもと・ゆうこ…神楽坂のギャラリー「山本現代 YAMAMOTO GENDAI」主宰。プレイベントとして「殺す・なコブラ」も主宰した。当日は所属作家である西尾康之らの映像作品をプロジェクションし、映像作品による「寄せ鍋」をオーガナイズ。(上映予定作家:K.K.・西尾康之・宇川直宏・小林耕平・磯邉一郎・小谷元彦、他)また工藤キキより「万博鍋」を引き継ぎ雑炊の完成までを受け持つ。
工藤キキ/「万博鍋館」…くどう・きき…小説家。著書に『よのなかのパロディ』『姉妹7(セヴン)センセイション』(いずれも河出書房新社)など。伝説のレントゲン藝術研究所、渋谷P-HOUSEなど東京のアートシーンの目撃者にしてカルト・ライター。近年は宇川直宏、中原昌也、束芋ら異才の展覧会キュレーションも手掛ける。当日は「殺す・な博」唯一の食のパビリオンとして「万博鍋」を調理実践。
ヲノサトル/「魅惑のムード音楽館」 をの・さとる…作曲家・音楽家。「経理のヲノさん」の名で芸術ユニット“明和電機”の音楽監督=足踏みオルガン奏者を務め、ムード音楽バンド“ブラック・ベルベッツ”に参加、DJとしても様々なイベントに出演。音楽評論やエッセイなどの執筆も多く、『ヲノサトルの甘い作曲講座』などの著書がある。多摩美術大学美術学部講師。当日はオルガンにてムード音楽を披露。
<ネオ鉄鋼広場>
宇治野宗輝/「まわる電磁館」 うじの・むねてる…アーティスト。「ラヴ・アーム」のライブパフォーマンスやアートワークにて国内外で活躍する。「UJINO'SLOVE ARM AND TOASTGIRL」オーストラリア、バービカンギャラリー「JAM:London-Tokyo」ロンドン、ミヅマアートギャラリー「日本シリーズ」、岡本太郎美術館「第6回岡本太郎現代美術大賞展」等ライブ&個展多数、松蔭浩之とのユニッ
ト「ゴージャラス」としても世界的に活躍。今回はターンテーブルを活用し電化製品を何でもリズム・マシーンに変貌させる近作に加え、ギターとミキサーを合体させた新作も出展。
山川冬樹/「人体のふしぎ館」 やまかわ・ふゆき…アーティスト・倍音歌手。表現手法はパフォーマンス・映像・音響・インスタレーションなど多岐に渡り、自らの「声」と「身体」を主な素材としながら、美術と音楽の境界線上に又をかけた脱領域的活動を展開している。2003年「第2回日本ホーメイコンテスト」では、第1回大会に引き続きグランプリと観客賞をダブル受賞。 2003年森美術館開館記念イベント「ハピネス・アート・アリーナ」出演。2004年「フジロックフェスティバル2004」出演。トゥバの民族音楽的文脈を踏まえた活動の一方で、John Zorn`s Cobraへの参加や、コンテンポラリー・ダンスとのコラボレーションなど、様々な領域のアーティス
トとの共演多数。2004年よりバンド、AlayaVijanaメンバー。今回は自身の心泊を活用した音響=身体実践をモバイル披露するとともに、持ち前のホーメイを存分に発揮。
伊東篤宏/「光と闇(病み)館」 いとう・あつひろ…美術作家。オプトロン操者。サウンド・パフォーマンス、蛍光灯を使用したインスタレーション作品などを制作。現在、代々木にあるギャラリー/フリー・スペース「Off Site」にて、音(音楽)と映像関連のイヴェントなどを担当し、ライヴ・イヴェントも行っている。アルバム『R・G・B・/(アール・ジー・ビー・スラッシュ)』(Omega Point, 1999)、
『Acousmatic』(euphoria phone, 2001)を発表。自身のパビリオンでは明滅する光と闇と音の恍惚世界を披露。
田中偉一郎/「安全爆弾」 たなか・いいちろう…芸大を経て作家活動。レントゲンクンストラウムでの発表を皮切りに「田中偉一郎現代美術館準備室」(佐倉密企画/2001年コオジオグラギャラリー)、「田中偉一郎現代美術館準備室閉鎖」(ギャラリーキャプション/岐阜)開催。「フォークデュオ永田」「リス」ほか複数のバンド活動でも知られる。昨年のレントゲンヴェルケでの個展ではこけしのマリオネットを披露。今回は展示のみの参加。何をやるかは・・・不明。
予告>
ジュンク堂書店では「JUNKUトークセッション」を開催
戦争と万博と建築
大阪万博《EXPO’70》から愛知万博《愛・地球博》まで
椹木野衣(美術評論家)×曽我部昌史(建築家、みかんぐみ)
3月3日(木)午後6時半より
ジュンク堂書店池袋本店4Fカフェ
3月25日から開催される愛・地球博「トヨタグループパビリオン」設計に携わったみかんぐみの曽我部昌史氏をゲストに、万博と建築・美術についてお話いただきます。建築にご興味のある方はこちらのイベントにもぜひ足をお運びください。
2005-02-24 at 11:29 午前 in 展覧会・イベント情報 | Permalink
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コメント
椹木野衣 様
「飴屋法水」の展覧会記事を、
「美術手帖 10月号」で読んで、憤りを感じて我慢できません。
(実際の展示も入場料を払って観ました。)
たった「24日間」、準備ばんたん整えて『ハコ』に入って、
何が「消失点~バニシング・ポイント」だ~!?。
医学的な知識があれば、水だけでさえ24日間程度なら、
生存できるのは分かりきったことです。
やれというなら、私だって出来ます。はっきり言って誰でも出来ます。
それを、インターネットなどを通じ、大げさに宣伝し
医学的知識のない美術関係者・愛好者を騙し、動員し
さらに入場料を取り、しかも美術専門誌に取材させたうえに、
各方面から賛辞を集め、アーティストとして復活するつもりなら・・・
それは「詐欺師」の行為であり、明白な「虚偽(うそ)」の行為であり
それ以外の何でもありません。
「本当に、消えてくれ!」と、いうことです。
元々、演劇出身者でもあり、こういった演劇的手法に慣れている側面が
見え隠れして、騙された人と、騙す人「飴屋法水」の
策略が明白で許せません。
多くの人は、騙されてしまったのでしょうが
私は騙されません。
断固、抗議します。
法的手段も辞さない覚悟です。
投稿情報: 荒井一幸 | 2005/09/19 10:52:43
荒井一幸さんへ
「災害医療センター(東京都立川市)の
井上潤一救命救急センター医長によると、
人間が水だけで生存できるのは十日間程度。」
医学的見識の一例を掲載しておきました。
その上で、もし以下のように記すなら、
どうぞ、ご自身やご家族などで試して、
それを実証してくださいませ。
<医学的な知識があれば、
水だけでさえ24日間程度なら、
生存できるのは分かりきったことです。
やれというなら、私だって出来ます。
はっきり言って誰でも出来ます。
<医学的知識のない美術関係者・愛好者を騙し、動員し
もちろん・・・あの展示への議論は、
このような低次元な言説の正否をめぐって
なされべきことではないでしょう・・。
そもそも、美術手帖誌上に寄稿された方々にせよ、
誰も「死をかけたからすごい」などという
チープなレベルでの評価ではなく、
別に誰もそのようなレベルで
騙されてなどいないのではないでしょうか?
それは美術手帖の各人の文章をよく読めば、
わかることだと思います。
展示に対しての批判や異論は、
あってよいことだとは思います。
評価されすぎという感想も、
自分はそう評価しないという批判も、
あってよいことだとは思います。
しかし荒井一幸さんのおっしゃってることは、
じゅうぶんな事実確認もされてない上の、
あまりにも低レベルな誹謗中傷の類であると感じます。
荒井一幸さんもアーティストなようですが・・・・
これでは、見識が疑われると思います。
投稿情報: 一読者 | 2005/09/23 20:35:38
放っておいてすみません。ですけど、椹木さんはここのライターではないので、どうしたもんだか。美術手帖に送るのが礼儀ではないかなと。
見ていたら何かコメントしましたが、見に行くことができなかったので判断がつきません。
読む限りは、ハコに入って時間感覚が狂ったり、ノックの音をどう感じたかという、それが何だったかを飴屋さんが書いているところは状況伝わってきましたけど。
私も家でハコに入ったことあります。死ぬか生きるかなんてことではもちろんないので、その辺の切羽詰まった感じはわかりませんが。
投稿情報: shirasaka | 2005/10/07 1:07:47