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2003/01/20

石川亮展

「次ぎの駅は?」

art173_04_1左)「全体駅、駅名標(壁用)」2002
850×1200mm
中央)「全体駅、駅名標(柱用)」2002
750×150mm
床)「全体線路、(minimum)」1999
123×123×140mm


■昭和20~40年くらいの間に全国の旧国鉄の駅に使われていた琺瑯(ホーロー)の駅名標示をそっくり真似て作った「全体駅」のサイン。琺瑯の群青色は自然光で見ると青みががかって見えるが、室内の人工光の中では黒に見える。白抜きの文字は漢字もひらがなも書体のバランスが懐かしさを誘う。

■駅は移動のための起点となる場所だ。そこから出発してどこにでも行くことができる。そんな可能性に満ちている。「全体駅は世界のあらゆる場所で設置可能です」という一節を案内状のタイトルの下に石川は書いている。ドラえもんの「どこでもドア」に近いもの一瞬感じた。しかし、どこにでも行くことが出来る一方でどこにも行かなくていいということのようにもとらえることが出来る。

■石川はこの標示を駅のホームに取り付けて記念撮影をしている。「全体駅」にはもしかすると永遠に電車が来ない「駅」なのかもしれない。人影も電車のもない駅は、すべてが止まっているようにも見える。私たちに今しばらく立ち止って考えることを促しているのだろうか。

■私たちの住む資本主義社会は、人や知識の移動、物流、通信など様々なものの移動によって成立している。留まることの重要性などと理解するのは、ひねくれた深読みに過ぎないのだろうか。「全体線路」は線路を"点"のようにしたものだ。「全体駅」の次ぎの駅はどこにあるのだろう。


石川亮
"全体駅 - presentation -"
2003年1月20日(月)~2月1日(土)
SAI ギャラリー
大阪市中央区北浜2-1-16永和ビル6F
(京阪電車「北浜駅」西へ徒歩3分/京阪・地下鉄「淀屋橋駅」東へ徒歩5分)
12:00~19:00(土曜日~17:00)
日休
TEL.06-6222-6881

words:原久子

art173_04_2「全体駅、駅名標(壁用)」2002
850×1200mm


art173_04_3「全体駅、普通入場券」 2003
30×85mm

art173_04_4「全体線路、(minimum)」1999
123×123×140mm


art173_04_5「全体駅、記録写真 25/11/2002」2003
300×300mm

2003-01-20 at 01:32 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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コメント

もしかして,学校(京都成安)の先生???

投稿情報: うち | 2005/09/29 14:36:56

メールちょうだい☆★☆

投稿情報: うち | 2005/09/29 14:38:09

ぁsdfghjkl;:)))(@ポイぅytれsxcvbんぉいうytsfcgvhbjんmmmmmmmm。k、mjhんzxcvbn
キモぃ死ね

投稿情報: こおおうfdsxxdcfvghjk | 2006/05/14 16:11:08