2002/01/07
Jin Session Small Works 2002
「コレクター心理」
荒木珠奈「風呂風呂」。
扉を動かしていろいろな風呂になる
■個人的に箱の作品が好きだ。ジョゼフ・コーネルが大好きでボックス・アートの巨匠と仰いでいる。かつてNICAF(アートフェア)に彼の作品がドイツの画廊から出品されており、値段を見たら1000万円を超えていてため息をついたのだった。ポルシェなみの値段である。
■20×20×20cmという規定内の小品を集めたグループショーが開催されているのを知ってさっそく行ってみた。箱作品が多数あるような気がしたからだ。入ると、壁面や陳列台、床が作品で占拠されている。ごちゃまぜな雰囲気は掘り出し物を探せそうでわくわくする。38作家の作品80点がギャラリーに収まっているという。
■厳密にいうと20×…云々を気にしていない作品もちらほらある。表現を枠にはめるのには無理がある? いえいえ、それも勉強だとオーナーの一杉さんは語る。もともと小ぶりな作品をつくっている作家はサイズ規定はさほど苦にならないだろうが、大作専門の作家が小品へチャレンジする変換過程も面白いなと思う。いずれにしても近づいてのぞき込むような小さな作品には、プライベートな世界観が封印されているようで、自室にひとつ、という所有力もリアルになる。
■その際、作品相応の価格かどうかがポイントになる。作品の値段は作家と画廊が決めるもので、購入者は提示額を受け入れるしかない。だから、所有欲と作品価格を天秤にかけて判断する。
■実は欲しい作品があった。価格も相応に思えた。けど悲しいかな財力不足で今回は見送り。倉本さんの「400円玉」を400円で買うにとどまった。銭亀効果があるかどうかわからないが、財布に入れておこうと思う。
Jin Session Small Works 2002
2002年1月7日(月)~1月22日(火)
ギャラリー人
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-26-12 クノス吉祥寺 2F
( JRまたは東急井の頭線「吉祥寺」駅下車、北口徒歩8分)
12:00~20:00(水休 最終日は~17:00)入場無料
TEL.0422-28-7708
words:斎藤博美
左は丸山峰子「Untitled」、
右は礒崎真理子「Untitled」
村上暁子の作品2点。
左は「Bed (When the steam out of the dim ege of a pond become mine it flames up invisible fire on my eye lashes like bubbles.) 」、右は「Bed trees」
宮川崇の写真作品。
左「球(ステンレス)」、右「球(発砲スチロール)」
覗いて楽しい倉本麻弓「駅」(奥の作品)と「400円玉」
おもちゃ箱をひっくり返したような?展示風景
2002-01-07 at 02:12 午後 in 展覧会レポート | Permalink
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