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2001/03/31

やなぎみわ 展

「50年後」


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会場風景:それぞれの作品にテキストがある。テキストはあとで読んで二度楽しむのがおすすめ。


■すでに『流行通信』の誌面でも毎月連載されているのでご存知の方も多いと思うが、昨年5月に発表されて以来シリーズ化してやなぎみわが制作している作品「Grandmothers」。 50年後の自分を若い女性たちに語ってもらい、その一場面をやなぎがビジュアルにしてゆくとこんなふうになる。

■私たちが普段どこかで目にしたことのあるような建物の中やエレベータなどで、喜怒哀楽を表情にあらわさずにたたずんだり、座っていたりした制服を着た若い女性たちのいる過去のシリーズからは、急展開があったようにもみえる。しかし、この「Grandmothers」が、いつもただ押し黙ったまま画面の中に居たあの制服の女性たちの未来だったとしたら、話しはつながってくる。

■個性を制服と言う殻の中に包み隠していた女性たちにも、画面の向こう側にはそれぞれのもう一つの日常があったはずだ。恋人がいたり、夢をもっていたり…。50年後なんてことばになぞらえて描き出された世界は、もしかすると彼女たちの「今」なのかもしれないとさえ思えてくる。アンニュイな表情で登場していた制服姿の女性たちの素顔が実はこうだった…などと照らし合わせながら考えてみていると、クスッと笑いがこみあげてくる。

■正直なところ10年後の自分すら想像したことのない私にとっては、50年後は遠い未来だ。でも、勝手な想像でいいのならいろんな物語がつくれるかもしれない。事実、作品化されたものもポジティブでパワフルなものが多い。「Grandmothers」のように奇想天外な未来が想像できれば、そんな空想を楽しむ時間だけでも楽しいかもしれない。

やなぎみわ "Grandmothers"
2001年3月31日(土)-4月27日(土)
Kodama(児玉画廊)
大阪市中央区備後町4-2-10 丸信ビル2F
11:00‐19:00 日月祝休
入場無料
TEL.06-4707-8872

words:原久子

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「MIE」

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「YUKA」

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「SACHIKO」

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「MINAMI」

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「HIROKO」

*取材時にデジタルカメラで撮影しているため、作品の表面のアクリル部分に撮影者が写りこんでしまっていることをお詫びいたします。

2001-03-31 at 11:24 午前 in 展覧会レポート | Permalink

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