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2000/11/16

青木世一の立体名画館

「プラモで3D絵画を再現」

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「ゴッホ=キット ゴッホの部屋」を名画のような角度で撮影


■ゴッホやセザンヌのどこかで見かけたことのある名画。でも実は3次元立体になってる! 正確にいうと、組立キットになったのだ。これらの作品の存在は前から知っていたが、実物を見るのは初めてだった。それにしてもセザンヌの静物画をこんなふうに立体にするとはね。上手く作られているなあ。

■こういう奇妙?かつユニークな制作をしているのは青木世一さん。絵画は3次元を2次元に置き換えた芸術だけれど、青木さんは絵画を3次元に戻してしまった。しかもベニヤキットで。ちゃんとパッケージも付いていて、その名も「AOKIT」。

■作品のチョイスは、作家を研究して、名画を自分なりのバージョンでどう作り上げようか、というところからスタートするそう。材料はベニヤ板。名画のモチーフ、たとえばリンゴやテーブルをひとつひとつ3Dパーツに起こして塗って、最後にひとつに組みあげる。正面から見れば、本物の名画と見間違うくらいよくできている。でも見る位置を変えれば、あら不思議。見えるはずのない名画の側面が現れる。「ゴッホ=キット ゴッホの部屋」なんて拍手ものだ。

■どの作品も、立体名画と共にパッケージやキットをくり抜いた穴あきパーツも一緒に展示して、インスタレーションとして展示している。そして、完璧な立体再現の中で故意に塗り残し部分をつくっていることにも注目したい。その意図は、完成間近の制作風景という設定だそう。もうすぐ完成するという「一番わくわくする瞬間」を提示したいのだろう。ウィットに富んだこの展示は、日頃わくわくすることにうとくなった現代人にはお勧めかもね。

青木世一の立体名画館
2000年11月16日(木)〜12月28日(木)
プラスマイナスギャラリー
東京都中央区銀座6-11-1 TEPCO銀座館2F
( 地下鉄「銀座」より徒歩3分)
10:30〜18:30(入館は〜18:00)(水休)入場無料
TEL 03-3575-0456

words:斎藤博美


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これが「ゴッホ=キット ゴッホの部屋」の全体像

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角度を変えてみれば、ほらこんなふうに見えます

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「セザンヌ=キット リンゴのバスケット」の全体像

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正面からみれば、名画そのもの?

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「ルソー=キット フットボールをする人々」

2000-11-16 at 07:58 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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