« 東明展“MURO” | メイン | 空間体験:[国立国際美術館]への6人のオマージュ »
2000/06/12
西中千人 ガラスのオブジェとカラフルな器展
「ガラス・マジック?で広がる小宇宙」
ライトボックスの上できらめくオブジェたち
■透きとおっていて、光を反射して、ガラスはそれだけで美しい。私もそうだが、とかく女性はガラス好き。コップや花器をひとつ買うだけで、結構こだわってしまったりするものだ。そういえばこの時期、デパートの食器コーナーでもガラスものが目立つし、様々なガラスの展覧会が行われている。見ているだけで涼しげなガラスで「涼」をとるのも一興。
■そんな中、足を運んだのが西中千人さんの展覧会。鋳造して磨き上げる技法でガラスオブジェを制作していて、ライトボックス上に展示されたガラス作品は、どれも宝石のようにきらめいている。キレイ、涼しげ、神秘的、と三拍子揃っているからたまらない。「切り子技法のように、表面をカッティングして、光の映り込みや反射を取り入れているんです」と西中さん。切り子といえば細かなカッティングの集積というイメージがあるが、こちらはスパっと大胆に切り込んである。そのため、例えば青いガラス(写真2)の中には光の映り込みで多様な青が生まれ、実に表情豊かなものとなっている。
■普段は大きな作品を制作している西中さんだが、今回は会場スペースに合わせたこぶりな作品を10数点発表している。キューブ型、ツリー型、ドーナツ型、プリズム型。フラットな面とシャープな切り込みで覆われた魅力的なガラスの物体を目の前にしたら、ついのぞきこみたくなるのが心情。…まさに広がる小宇宙。角度によって別世界が見えるもんだから、やめられないよね、のぞきって。具体的に説明すると、ピンク色のストライプの透明ガラス(写真3)は、本当は一側面にしか縞模様が付いていないのに、反射によって3面に縞が現れたりする、という具合だ。
■別コーナーには、グラス、花器、皿など、吹きガラスでつくった器ものが並んでいる。繊細なガラスにビビッドなカラーが映えた楽しい作品群。ユニークな形をしたものもちらほらある。眺めるオブジェ、使える器、生活を豊かにしてくれそうなガラス作品展は24日(土)まで。
西中千人 ガラスのオブジェとカラフルな器展
2000年6月12日(月)~6月24日(土)
ハイ・ブリッジ ギャラリー
東京都中央区銀座7-12-4 友野本社ビル3F
( 銀座線「銀座駅」から徒歩5分、東武ホテル近く )
12:00~19:00(最終日は~17:00、日休)
入場無料
TEL 03-5565-5539
ツリー型の青いオブジェ
ストライプ模様のオブジェ
きれいな緑色をしたキューブ型オブジェ
吹きガラスの様々な食器
カラフルな食器が並んだコーナー
2000-06-12 at 09:50 午後 in 展覧会レポート | Permalink
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a014e885bb6e5970d015432c74cb4970c
Listed below are links to weblogs that reference 西中千人 ガラスのオブジェとカラフルな器展: