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1999/04/20
レベッカ・ソルタ 神内康年展
「洋の東西を出合いのなかで」
レベッカ・ソルタ作 紙に水彩ドゥローイング 柔らかな色の重なりが絣の織物のように見える
■レベッカ・ソルタさんはイギリス在住のアーティスト。この展覧会ではペインティング、版画、ドゥローイングを出している。彼女は79年から85年の約6年間、日本に滞在していた。この間、京都市立芸術大学で陶芸を学び、東洋的な感性に興味をもって創作活動を続けた。
■一方の神内康年さんは、日本で美大を出た後、イタリア、フランスの美大で学んだ。同世代のこの二人のアーティストは、互いに東洋と西洋の間を行き来しながら、それぞれ制作を行なってきた。偶然にも彼等は京都市立芸術大学に同時期に在籍している。
■ソルタさんの作品は、どの画面も正方形に近い形をしている。色を重ね合わせながら一つの表層をつくってゆく。彼女の作品をみていると絣(かすり)織が思い出される。とても繊細な色、線が紡ぎ出され、静かな空気のなかに力強いものを感じる。
■ステンレスメッシュに陶土をはって小屋というか家のようなかたちをつくっている神内さん。大地を表わしている部分には指の跡などがくっきりと残り、肉体との関係がみえる。
■二人は、それぞれにまったく逆の立場から、東洋と西洋を体験し、両方から得たものを各自のなかに確立して作品をつくっている。このせめぎ合いが、ひとつのギャラリー空間を共有しながらどう見えるか、実験的な展覧会ともなっている。
レベッカ・ソルタ/神内康年二人展
1999年4月20日ー5月2日(4月26日休廊)
ギャラリーそわか
京都市南区東寺東門前町 JR京都駅より徒歩15分
tel.075-691-7074
13:00~20:00(5月2日は18:00まで)
レベッカ・ソルタ作 キャンヴァスにアクリル この画像では一色のベタ塗りに見えるのが残念です。とても繊細な色の重なりがあります。
会場風景 正面の壁と手前の台の上の白い作品は神内さん、壁の左手の2点がソルタさんの作品
地下の会場には神内さんの陶の作品が並んでいた
神内さんの作品の部分
1999-04-20 at 03:05 午後 in 展覧会レポート | Permalink
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