« 映画「こほろぎ嬢」(尾崎翠原作)上映中 | メイン | 要らないおもちゃ大募集! エキソニモの作品になる!! »

2007/01/12

渡辺五大展 Great Good Fortune −大吉−

大吉が出るまでひけるけど御利益は?

242_02_1 1月3日、毎年行っている高幡不動へ初詣に行き、いつものようにおみくじをひいた。結果は「吉」。凶だとさすがにがっかりするが、大吉というのも良すぎて良くない、中庸だから良しとしよう、と勝手に納得する。
 渡辺五大展の会場にも、おみくじがあった。5000本のおみくじが壁面の穴あきステンレス板に差し込んであるのだ。来場者はそのなかから1本を引き、「大吉」がでるまで引き続けなくてはならない、という指示がある。引いたおみくじは、ノリを付けて願玉(ガンダマ:直径80cm程度)に貼り付けよ、とある。さっそく引いたら「吉」だった。やっぱり今年の運勢は「吉」が適当なのだと思い直すも、ここでは終われない。更に引く。今度も「吉」。「吉」なのにため息が出る。

 無数の中からひとつを選ぶ行為は確率でしかない。大吉は700本あるそうだから、単純に計算すれば7回のうち1回は出ることになる。聞けば15回くらい引いた人もいるそうだ。運はつかみ取るもの、の実践のような気もするが、引いていくうちに内容も読まなくなり、ひたすら「表示が大吉の紙」を引くことだけが目的のゲームになっていく。
 会場では他の来場者が、引いては落胆し、貼っては引きを繰り返している。再度チャレンジし、ついに「大吉」が出た。「やった」と喜んだものの、この一喜一憂こそ作家の術中にはまっている気がしてならない。自分も含め、14日(日)に神奈川県大磯町北浜海岸の大磯左義長祭で19時から火入れを行うことになっている。来場者の祈願成就を祈り、この展覧会が完結するという。

242_02_2_1
引いたおみくじは願玉に貼る


渡辺五大展 Great Good Fortune −大吉−
GALERIE SOL
2007年1月8日(月)〜1月13日(土)
日休
11:00〜19:00 金曜〜20:00 最終日〜17:00
入場無料
03-5537-6960
東京都中央区銀座6-10-10 第2蒲田ビルB1F

words:斉藤博美

2007-01-12 at 12:28 午後 in 展覧会レポート | Permalink

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a014e885bb6e5970d015432c74138970c

Listed below are links to weblogs that reference 渡辺五大展 Great Good Fortune −大吉−:

コメント