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2002/09/09

中西信洋展

「状態を描く」


art164_03_1壁右「煙のような絵2(煙)」194 X 152 cm conte on paper、壁左「煙のような絵2(ベル)」152 X 194 cm conte on paper


■中西信洋は大学、大学院を通して彫刻を専攻している。しかし、これまで観た彼の立体作品の特徴は、彫刻というよりはインスタレーション作品に近く、そして素材は衣服や段ボール紙で作った自在に変形させやすいのものだ。

■風が吹けば衣服は揺れ、段ボールのクルマは人が手を触れれば壊れやすい。中西はカタチのあるものを作ることは少なく、日常的にはドゥローイングを描いている。ものにカタチを与えてしまうのではなく、ある切り取られた時間の《状態》を紙の上や、カタチに留めていくような流動性のある作品を作っている。

■今回の個展で描いているのは、煙や雲。ベルのような帽子(キャップ)のようなカタチもなかにはある。それは具体的なカタチをたまたま持ってしまったものだが、そこからの変化が期待出来る。毎日通る場所から見える煙などが気になって、この何ヶ月間かは空に浮ぶ煙や雲のドゥローイングを描き続けてきた。ふわふわと風に乗ってカタチを変えたり、消えてゆく。

■時期が少し重なってSAIギャラリー(大阪市北区北浜)のほうでもドゥローイングを約80点出品していた(~9/18)。こちらは、煙などを描くようになる前の、道を走るクルマや、衝突を起こすクルマ、白線の交差する道路などだ。こちらも同様に状態を描こうとしているようにみえる。

■中西の作品の魅力は、掴もうと思っても手で掴むことの出来ない状態と、重なり合えたり、その隙間に入っていけるような感覚を体験できることだろうか。掴めないのに結構リアルに視覚から感触を伝える作品だ。

中西信洋展
2002年9月9日(月)~28日(土)
GALLERY wks.
大阪市北区西天満3-14-26 中之島ロイヤルハイツ1103
11:00~19:00(土曜日~17:00、最終日~19:00)
日曜祝日休廊
入場無料
TEL.06-6363-2206

words;原久子

art164_03_2壁「煙のような絵3(煙)」
152 X 194 cm conte on paper


art164_03_3「煙のような絵2(煙)」
194 X 152 cm conte on paper


art164_03_4「高架とコンテナ」
29 X 40 cm 紙に鉛筆と水彩


art164_03_5SAIギャラリーでのドゥローイング展示より


art164_03_6SAIギャラリーでのドゥローイング展示より

2002-09-09 at 02:18 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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