« みやじけいこ展 | メイン | 眠り/夢/覚醒 »

2002/06/25

三宅砂織展

「現場検証とは?」


art159_04_1
「イヌ」


■ブランコを大きく揺らしてふわりと宙に舞う少女。両脇に下がるクサリをぎゅっと握りしめ、髪を振り乱している。地面が横にあるこの作品「ブランコ」は、ブランコに乗っている人自身の体験を、その視線で描いたものかもしれない。

■独自の世界が1枚1枚の作品の中に繰り広げられていて、同じように紙を用いていても水彩やペン画とはまったく異なる表情を持つリトグラフという手段によって、作品の魅力がさらに引き出されている。色彩を多用しないからこそ表現し得たちょっと突き放したような感じ。

■小鳥を両手で握り締める場面と、猫がネズミを捕まえた場面を描いた「キャッチ!」。なんでもないモティーフを衒いのない線で描いていて、ストレートなんだか、背後に大きなものを秘めているのか…謎めいたところもある。とはいえ、どちらにしてもいさぎよく描けているのが気持ちいい。

■パンツ1枚で横たわる人の横で泣く少女、横たわる人の周りに白い線で輪郭をとる女性。「現場検証」というタイトルが、この先の展開をさまざまに想像させる。いったい何の現場検証なんでしょうね?


三宅砂織展
2002年6月25日(火)~7月7日(日)
ギャラリーココ
京都市東山区三条通神宮道東入ホリホックビル2F
12:00~19:00(7日~17:00)
月休
tel 075-752-9081

words:原久子

art159_04_2
「鳩の友情」

art159_04_3
「ブランコ」

art159_04_4
「ランメツ#3」

art159_04_5
「現場検証」

art159_04_6
「キャッチ!」

2002-06-25 at 03:56 午後 in 展覧会レポート | Permalink

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a014e885bb6e5970d01538ef40463970b

Listed below are links to weblogs that reference 三宅砂織展:

コメント