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2001/06/30
青木陵子展
「花の魔性」
img alt="136_04_1" src="https://bluemark.typepad.jp/yuran/images/136_04_1.jpg" width="200" height="150" border="0" />会場風景)アーチの上のステンドグラス風の小窓が凝っている
■秘密の花園に迷い込んだとでも言えばいいのだろうか。壁面に直に線描された草花。色とりどりのビーズで彩 色した円形の絵画はキラキラ光っている。ステンドグラスふうにつくられたガラス絵のとりつけられたアーチをくぐると、そこには思わず手にとってみたくなるようなグッズや、愛くるしいドゥローイングが溢れている。
■前回の個展「パターン」では、繰り返し反復された絵柄があった。第2室には走馬灯の形態をとった作品が展示され、くるくる回転しながら光と影の絵画を壁に映し出していた。この作品は、「パターン」の延長線上にあるように思えた。
■三つの座布団カバーは、ずい分ほころんでいるが、赤い服の女の子がアップリケされ、三コマの連続した場面 のような構図をとっている。裂けたカバーからのぞく化繊の赤っぽいプリントのぺたんこになった座布団に、不思議とノスタルジーのようなものを感じる。
■青木のつくり出す世界は、可愛いく無邪気だが、どこかに魔性を潜ませている。事実、この展覧会場に入ったとたんに皆すっかり作品の虜になり、その誘惑にのめり込んでゆく。美しい花には毒があるという。薔薇の花びらの1枚1枚がつむぎ出す甘く切ない物語のなかに、あなたも足を踏み入れてはいかがだろうか。
青木陵子「花屋敷」
2001年6月30日(土)〜7月28日(土)
Kodama Gallery(児玉画廊)
大阪市中央区備後町4-2-10
(地下鉄御堂筋線「本町」駅2番出口から徒歩5分)
11:00〜19:00 日月祝休
入場無料
TEL.06-4707-8872
words:原久子
石鹸でつくったオブジェは近づくとほんのり石鹸の香りがする
枯れ木の先端に大きな一輪の薔薇の咲くありそうでなさそうな場面
線描の花は壁に直接描いている
右下の円形の部分はビーズを貼って描いたもの
第2室では走馬灯がクルクルと回っている
2001-06-30 at 06:59 午後 in 展覧会レポート | Permalink
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