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2006/09/29

秋吉風人展

Akiyama01_1Akiyama02_2Akiyama03「私を嫌う女の足」より

ギャラリーのドアの外からのぞいたときに、きれいだなとか見たいなという印象って大事だと思うのだが、これはいいですよ。1977年大阪在住の若手作家の東京初個展。すべて同じサイズ、同じ足の形で、英国の作家ジム・ランピーをちょっと思わせるグルーヴィーなものや60〜70年代の日本のサイケデリックなデザインを思わせるものなど、さまざまな展開に挑んでいる。レナウンのCMを思い出します(古いかな?) 絵具の物質感の強調の仕方も多種多様。

正面の壁が東京国立近代美術館所蔵の常設にありそうなラインナップで、もしクラシカルなものを意識しているとしてもちょっと若さが足りないような気はするのだが、絵画だからこそできる質感って限られているようでいろいろあるなあと改めて思った。

たとえば、クレメンテの絵に単純な人型の展開があって、それは手間にググッと来たり、大きさを変えていたりと動きがあって、自分の目が追うことからして楽しいのだが、足の形はやはり変えないほうがいいのかな。下描きなしで最初に描いたかたちをトレースしていくという、ルール的には統一されているから違いが際立つと思うのだが、少しおとなしいような気もした。エレガントなのかな。

けれど、とても単純なことだが「どれが好き?」と指さす行為も楽しかった。もっと厳格に見ることも必要だということと別に、歌にいろんな声があるように(いろんな女がいるように?)それぞれの個性が投げ出されていた。

2006年9月8日(金)〜10月7日(土)
TARO NASU GALLERY
東京都港区六本木6-8-14 2F
11:00-19:00 日月祝休
TEL:03-5411-7510

words:白坂ゆり

2006-09-29 at 03:05 午前 in 展覧会レポート | Permalink

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