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2006/09/23

隅本大心展

Sumimoto01_1左から《3人のゴースト》《untitled》《untitled》

ホースや丸めたじゅうたんなど、じっと見ているとそれがそれではなく何か奇妙なものに見えてくるシュルレアリスム的な絵画や、リュック・タイマンスのようなタッチで日常の風景の何気ない不可思議さを描いたような絵画など、数種類の絵画を組み合わせて展示することで相乗効果を上げている。作家の関心事は共通しているんだけど、どう表現するかは異なっていて、それらを隣り合わせる感覚。たとえば見上げた枝にまとわりついた目には見えない空気を吸い込んてみたり、夢なのか時間がゆがんでいるのか覆い隠された物体に呼び止められるような気がしたり、どちらも日常生活においてふと横切るまぼろしに目を凝らすようなことという気もする。

Sumimoto06《pipe》

本人に聞いてないからわからないけれど、最近若い世代の展示を見ていて、ティルマンスの展示は新しい世代に自由さをもたらしたように感じる。時系列とかシリーズを絞るとかで空間をまとめあげるのでははない方法。あ、やっぱいいんだ、と思ったというか。例えば異質なものを響き合わせるということを、展示においても意志として表現できる。あとはキャンバスのサイズの大小をもっとつけられてもう少しランダムに展示できるようになるといいのでしょうか。そうすると、もっと妙なリズムも生まれるのではないかとおもうのだけど、どうでしょう。
 
Sumimoto05左から《ヘルメット》《roll》

両国にあるアートトレイスギャラリーは、作家たちで運営しているギャラリーで、特にペインティングの力がある人がけっこういるのに、場所が不便なせいか、アピールにも創造力を発揮できていないのか集客力がよくない。金曜は21時までになったし、日曜もやっているのですから。自分も久々に行ったので申し訳なかったけど、ほんともったいない。特にギャラリストの人、ぜひ。


2006年9月5日(火)〜29日(金)
アートトレイスギャラリー
(JR両国駅東口から徒歩9分、都営大江戸線両国駅A5出口から徒歩5分)
11:00〜19:00(金曜は21:00まで)
月休
TEL.050-8004-6019

アムステルダムでレジデンス中の川内朋子さんのブログもあり。オランダの雑誌でも紹介されています。川内さん、いいですよねぇ。

words:白坂ゆり

2006-09-23 at 12:26 午後 in 展覧会レポート | Permalink

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